若槻千夏(40)が21日、日本テレビ系「上田と女が吠える夜」に出演し、過去に大久保佳代子(53)に激怒されたエピソードを語った。この日、番組のテーマは「ちょっと怖い話で涼む夜」。出演者たちは「怖かった人」についてエピソードを披露する流れになった。若槻は、この機会に大久保との韓国ロケでの出来事を思い出し、「大久保さんの怖い話があってね、みんなで韓国ロケに行ったんですよ」と切り出した。
その韓国ロケは、普段のロケとは少し違っていた。大久保は他の出演者たちとは別の場所でスタッフと打ち合わせを行い、他の出演者たちは待機していた。若槻は、「大久保さんが打ち合わせに行っている間、私たちはそのまま待っていたんです」
待ち時間中、若槻の視線が自然と大久保のショルダーバッグに向かった。そこには、お土産として韓国で購入されたと思われる小さなひょうたんのキーホルダーが付いていた。若槻は何気なくそのキーホルダーを手に取り、振ってみた。「カランカランって音がしたんです。なんか音がするって思って、蓋がちょっと取れそうだったんで、『中に何か入ってるのかな?』って思ったんですよ」と若槻は説明する。
若槻はさらに「中身を確認したい」という好奇心に駆られ、ひょうたんキーホルダーの蓋をそっと開けてみた。中から出てきたのは、金の傘のような形をした小さな物だった。「これ、なんだろう?」と興味津々の若槻だったが、その瞬間、大久保が打ち合わせから帰ってきた。
大久保が戻ってきたとき、彼女はすぐに若槻がひょうたんキーホルダーの中身をいじっているのを目にした。その瞬間、大久保の表情は険しくなり、「何してんのよ!」と大声で怒鳴りつけた。若槻はその場で凍りつき、何が悪かったのか一瞬理解できなかったという。しかし、大久保の怒りは止まらず、その後もロケ中に何度も「さっきの話だけどさ…」と説教が続いたという。
エピソードを話し終えた若槻に対し、大久保は当時の怒りをそのままに、「そりゃ怒るでしょ!」
と声を荒げた。「私、一回も開けたことないんですよ? あれは神秘的なものじゃないですか?」と大久保は真剣に語る。彼女にとってそのひょうたんキーホルダーはただの装飾品ではなく、何か特別な意味を持っていたのだ。だからこそ、若槻が勝手に開けたことに対して大いに腹を立てたのである。
「なんでそんなことできるの? 本当にありえない!」と大久保は続けた。「めちゃめちゃ怒ったよ、そりゃ!」と振り返りながら、当時の感情を再び思い出すかのように話した。
このエピソードを通じて、大久保の厳しさと神聖なものに対する敬意、そして若槻の無邪気さが浮き彫りになった。しかし、大久保は単に怒るだけでなく、その背後には深い敬意と慎重さがあったことが視聴者にも伝わった。
このようなエピソードは、ただの怒りではなく、文化や個々の信念が絡み合った繊細な問題であることを示している。大久保の「神秘的なもの」という言葉は、単なるキーホルダーが彼女にとってどれほど特別なものであったかを象徴している。誰かにとってはただの物であっても、他人にとってはかけがえのないものが存在する。それを勝手に触ることは、その人の価値観や信念を傷つける行為となることを、私たちはこのエピソードから学ぶことができるだろう。
最終的に、このエピソードは大久保の価値観を尊重しながらも、若槻の無邪気さと好奇心が引き起こした出来事として、軽妙なトーンで番組を彩った。しかし、裏には深い感情と敬意が存在していたことを知ると、この一見些細な出来事がより大きな意味を持っていることに気づかされるだろう。