探偵・藤崎は、大阪の住宅街を巡回中、事務所へ戻る途中だった。運転している黒のSUVのミラー越しに、対向車線から走ってくるバイクが映る。運転しているのは、金髪のヤンキー。藤崎とすれ違う瞬間、ヤンキーが鋭い視線を送り、突然バイクを急停止させた。
「面倒なことになりそうだな……」
次の瞬間、バイクは猛スピードでUターンし、並走しながら助手席の窓を拳で叩いた。
「おい、コラァ!さっきからナメた顔しやがって!」
強制停車を余儀なくされ、藤崎は車をゆっくりと路肩に寄せた。窓越しにヤンキーを見ると、顔を真っ赤にしながら怒鳴っている。
「対向車線ですれ違った時、なんでオレを睨んだんや!?」「……睨んでない。お前が勝手にそう思っただけだろう」
藤崎の冷静な返答に、ヤンキーはさらに激昂し、バイクを倒してドアを開けようとする。しかし、ロックがかかっており開かないとわかると、今度は窓を叩きながら恫喝を始めた。
「降りてこいや!ビビってんのか!?」
藤崎はため息をついた。この手の輩は相手をすればするほど調子に乗る。しかし、無視すると余計に荒れる。
「お前、探偵やろ?ええ車乗っとるしなぁ。偉そうにジロジロ見とったんちゃうんか?」
「だったらどうする?」
「謝れや!それで終わったるわ!」
このまま素直に謝るべきか?藤崎はハンドルを握り直し、アクセルを軽く踏んだ。SUVのエンジンが低く唸る。その気迫に、ヤンキーが一瞬たじろぐ。
「……なんや?」
「お前が車道を塞いでいる。警察を呼ぶぞ」
その言葉に、ヤンキーの顔が曇る。しばらく藤崎を睨んだ後、舌打ちをしてバイクを起こす。
「チッ……つまらんやつやな!」
そう吐き捨て、ヤンキーはエンジンをかけて走り去った。藤崎は軽く肩をすくめ、再び車を発進させた。
「大阪の夜は、相変わらず騒がしいな……」
彼は何事もなかったかのように、夜の街へと消えていった。
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引用元:https://www.youtube.com/shorts/rLMvz1y7DhY,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]