7月29日、体操男子団体総合決勝で日本が大逆転を果たし、2大会ぶりに金メダルを奪回しました。橋本大樹選手、谷川翔選手、杉野直隆選手、岡慎之助選手らの活躍により、259.594点というスコアでリオデジャネイロオリンピック以来の金メダルを獲得しました。しかし、この劇的な勝利の裏で、最強ライバルである中国代表選手たちの心には深い傷が残りました。
苦戦と逆転劇
大会序盤、日本チームは苦戦を強いられました。特に2種目目の鞍馬では、エースの橋本選手がまさかの落下をし、予選でも精彩を欠いていた彼にとって厳しい展開となりました。続く吊り輪でも、中国チームが得意とする種目で大差をつけられ、日本は5位に後退。首位の中国に3.
133点のリードを許しました。
しかし、その後の種目で日本は徐々に点差を縮めていきました。特に平行棒では、中国にもミスが出て、点差は1.799点まで縮小。運命の最終種目である鉄棒へと突入しました。
運命の鉄棒
中国の1番手、小弱党選手が着地で大きく体勢を崩すミスを犯し、13.433点。2番手の蘇徳選手も2度の落下で11.600点という大失敗をしました。エースの白光選手が14.733点でまとめましたが、予選の鉄棒で大きなミスをしていた橋本選手がこの日は完璧な演技を披露し、日本の奇跡の大逆転劇が完結しました。
蘇徳選手の苦悩
一方で、中国の蘇徳選手は演技後、呆然とした表情で仲間から離れて一人腰かけていました。
彼は大会直前に怪我を負った選手の代わりに急遽メンバー入りした選手であり、鉄棒は得意種目として期待されていました。しかし、まさかのミスで金メダルを逃し、涙を流す選手も多く見受けられました。
中国の体操育成システム
中国のスポーツ選手育成システムは非常に厳しく、幼少期から厳しいトレーニングを受けることで知られています。体育学校という専門の施設で徹底した訓練が行われ、優秀な選手が選抜されていきます。しかし、その過程で選手たちは多くのプレッシャーとストレスにさらされることになります。
ネット上の反応
中国のネット上でも、この敗北に対する反応は大荒れとなりました。「絶対に金メダルを取ると信じていたのに」「夜更かしして応援していたのに、どうしてくれるんだ」「ミスを連発して、チームメイトに申し訳ないだろう」といった批判的なコメントが多数見受けられました。
選手たちの今後
蘇徳選手自身は「母国に帰れない」というコメントもしており、その理由はオリンピックでのミスだけではなく、中国の厳しいスポーツ育成システムによるものです。選手たちは幼少期から厳しいトレーニングを受け、成績を上げるために多くの犠牲を払ってきました。しかし、ミスを犯すとその努力が報われないどころか、厳しい批判にさらされるのです。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=QNe_RDKT23g,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]