妊娠中、出産を目前に控えた優菜さん(仮名)は、まさか自分が夫の不倫現場を目撃することになるとは夢にも思っていませんでした。しかし、忘れ物を取りに自宅へ戻ったその日、彼女は想像を絶する光景を目にすることに。夫婦の寝室で、彼女が愛し、信じていた夫が別の女性と親密にしている姿を見てしまったのです。
その後、無事に出産を迎えた優菜さん。しかし夫への嫌悪感は消えることなく、彼女はその後、大きな決断を下すことになります。この記事では、そんな優菜さんが辿った道と、彼女の心情、そして最終的な決断について詳しく紹介していきます。
不倫発覚後、夫は何度も優菜さんに謝罪の連絡を送りました。「立ち会いたい」と出産への参加を申し出た夫。しかし、優菜さんの心には彼への嫌悪感が深く刻まれており、彼の存在そのものが許せなくなっていました。
「出産は一人で乗り越えました。夫の顔なんて見たくもないし、病院への面会も断りました。彼に会うことで、不快感が増すだけだと思ったんです」
出産後も、優菜さんは予定より長く実家で過ごすことを選びました。本来なら1ヶ月ほどで自宅に戻るはずだったのですが、夫と一緒に暮らす未来が想像できなくなっていたのです。
出産から3か月が経ち、優菜さんは自分の将来について真剣に考えるようになりました。
子どもの将来を案じる一方で、夫との関係をこのまま続けることに強い抵抗を感じていました。彼女の実母は、そんな娘の悩みに気付き、親身に相談に乗りました。
「母が『どうせ決断するなら早いほうがいい』と言ってくれた時、心の中でずっと迷っていたことが一気に解消されました。母は『私たちが子育てをしっかりサポートするから心配しなくていいよ』と言ってくれました。その言葉が、私に勇気を与えてくれたんです」
夫への愛情が完全に冷め、裏切りへの怒りと嫌悪感しか残っていないことを自覚した優菜さんは、母の言葉を受けて離婚の決断を固めました。
優菜さんは、弁護士に依頼して夫との協議離婚を進めました。
不倫の証拠が揃っていたため、離婚交渉は比較的スムーズに進みました。夫とは、不倫を目撃したあの日以来一度も顔を合わせることなく、彼は一度も子どもに会うことなく離婚が成立しました。
「シングルマザーとして子どもを育てるのは確かに大変だと思います。でも、不誠実な夫と生活を続けるのは、心情的に耐えられないんです。この決断には全く後悔していません」
優菜さんの夫は、妊娠中に裏切るような男性には見えなかったそうですが、結婚して初めて相手の本性を知ることができたと言います。次に再婚するとしたら、不倫とは無縁の誠実な男性を選びたい、と彼女は語ります。
優菜さんの選択は、裏切られた妻としての尊厳を取り戻すためのものでした。夫がどれだけ謝罪し反省しても、彼女の心には深い傷が残り、修復は不可能だったのです。そのため、彼女は自分自身と子どもの未来を守るため、離婚という道を選びました。
不倫は、夫婦間の信頼を破壊し、修復不可能な亀裂を生みます。特に妊娠中というデリケートな時期に裏切られたことが、優菜さんの心にどれだけの痛みを与えたかは計り知れません。しかし、彼女はその痛みを乗り越え、強く前向きに生きる決断をしました。